「ピアニストの脳を科学する」 サロンでの出来事から思うこと Vol.4

2019年1月27日(日)

先日ベヒシュタイン・サロンにおいて新年会を催しました。その会にタイトル本の著者の古屋晋一氏が参加されました。だいぶ前神戸にいた時、ある技術者から薦められて、昨年やっと読んだところだったので、非常にうれしかったです。しっかりサインもいただきました。

昨年末だったと思いますが、ピアニストだけでなく管楽器演奏者でもジストニアという病を発症するという番組がテレビでやっていて、その話をしたところ、まさしくその演奏者にも取材をしたとのこと。歓談中でかなりまわりが騒がしかったのですが、話をうかがえてますます興味がわきました。

L.フライシャーやM.べロフというピアニストでジストニアを発症する方が多いのですが、脳にその原因があるということをこれまで知りませんでした。もちろん指を動かす、曲について考えるのは脳が指示を出しているので、考えればわかることなのですが、筋肉の問題かな?、姿勢が悪いからかな?というくらいにしか考えていませんでした。

その話題だけではないですが、非常に考えさせられる内容です。デジピで普段練習している人の脳は、どう弾いても「いい音」(フルコンでサンプリングした音)が出るので、次第に怠けるというか、「いい音をだそう!」という気持ち(指示)を出さなくなってしまう。

ふだんあまり接することのない仕事の方と会う機会があるというのはありがたいことです。(ただ、今回は司会をしていたので、思う存分とはいきませんでしたが。)

今は3月にベヒシュタイン・サロンでコンサートをするメジェーエワさんの「ピアノの名曲」を読み返しています。お得意の展覧会の絵は楽しみです。