はしご

2007年1月23日(火)

上の娘に
「パパのブログは固すぎるょ!!」
と指摘されたんだけど。。上手く、くだけた文がかけるかな?

今日は、はしごをした。。
はしごといっても、焼き鳥やおでんを肴にお酒をせめるのとちがうからね。
工房でベヒシュタインのアカデミーの出荷調整を、えいや!と仕上げ、福生の最近行きつけになったS先生宅でスタインウエイのFとベヒシュタインLの調律のはしごをした。なので、足元おぼつかづでなく、今右手の力が入らない。。。現在ワープロは完璧にone finger。

スタインウエイのアップライトは、僕の経験するピアノの中で一番調律がしんどい。
特に、S先生のピアノは倍音の長3度の音程が良く聞こえるから、大きなピアノの様に焦点が小さく、それでいて弦が短いのに対してチューニングピンが上下に動きやすいので、
「あ、ここっ」というポイントが握力を弱めると行き来してしまう。
油断し気を緩めるとヤバいという意味では、美味しいモルトスコッチをストレートでやっているのと似ている。
で、次に、先週調律をしたベヒシュタインのLが、暖房で中音が下がってしまったので、ひろい調律(部分的に手直しする調律)をした。この時既に、右手の握力は怪しくなっていて、修理をしたばかりの、少し固めのチューニングピンとやりあうのは少々キツかった。が、美味しいワインを飲んでいるときの様にヤバいと思いながらも、つい、
「もうすこし。。あっ、いかん ぐびっ」という感じ同様、チューニングピンと戯れてしもうた。。。
上手いワインと、いい感じの音は陶酔してしまうという意味で似ている。そして、良いピアノの調律のはしごは、力がぬける。。という意味で飲み屋のそれと似ている事を今日実感した。。

でも、調律の後でS先生とゆっくり話が出来たのは良かった。
右手はへろへろでも頭はしっかりしているのは、陶酔感を味わった後でもお酒と違う部分かな。
S先生は、ドイツのピアニストや先生にしばしば感じるオーラをお持ちだ。
今度また詳しく紹介したいが、ピアノ好きで好きでしょうがないようで、ピアノを教える事は面白い遊びを上手に教えるのと同じ事なんだと、笑顔で語っていた。

本当に、良いお酒を呑んだ後のような気持ち。。。

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