フェアーの出荷調整

2007年1月8日(月)

今、銀座のY楽器で世界三大ピアノ弾き比べイベントが開催中である。
そのイベント用のピアノに、ベヒシュタイン コンサートシリーズを準備して欲しいという事で、そのピアノの出荷の調整に、世田谷区千歳烏山の本社ショールームへ行った。
一等地に位置する楽器店なので注目度も高く、他のハンブルクとウィーンのメーカーと比較されるので、整音をきちっとやっておきたく思い、まるまる半日時間を割いた。
ベヒシュタインの210cmのB型が、そのイベント用のピアノという事になった。このピアノは新品だが、ショールームでピアニストや先生方にある程度弾き込まれたピアノなので、楽器の鳴りはこなれた良い感じになっていたが、ハンマーのフェルトの硬度も若干バラツキが出ていた。
ピアノのハンマーは、フェルトが強いテンションで引っ張られている状態で木に巻き付いている。フェルトは、一本づつの長い繊維がキューティクルによって絡まっている。そんな構造から、その繊維に振動を与えると、繊維が互いに引き合い固まる性質があるので、演奏する事によってハンマーが弦を何度も打つと、ハンマーの硬度、弾力が変化してくる。
整音という作業は、文字通り音を整える作業で、ピアニッシモからフォルテッシモまで、音量だけでなく音色も自然にそして全体が揃って変化するようにし、且つ、音域のバランス感も整えていく。
本当にいつも不思議に思うが、何故か音の伸びる感じや、タッチ感までも変わってくる。

設置される場所によっても少し感じが違うので、ある程度は現場で見た方が良いのだが。。。
調律同様、感覚だけが頼りで意志と集中力がとても必要な作業だ。でも、良い楽器程変化の幅が大きいので楽しい。

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