2013年11月1日(金)
ベルリンのベヒシュタイン本社の紹介で、ミッシェル・ダルベルト氏に数ヶ月前にメールを書いた。
氏はヨーロッパでのコンサートや録音に、ここの所ベヒシュタインを好んで使用しているが、日本公演でも。。という趣旨の話しが当地であったと言う事で連絡した。
何日経っても返事が来なかったので色々難しかったのかな?と諦め、自分の予定表にも別の予定を書き込み始めていた一週間程前、招聘元にピアノの使用について連絡をして欲しいと本人からメールがきた。
パフォーマンスの好みに由来するのだろうか、最近、フランス系とロシア系のピアニストにベヒシュタインを好んで使って下さるケースが多い感じがする。
今回の来日公演では、王子ホールのプログラムがシューベルトの事もあり、ご本人は一番ベヒシュタインの持込みを期待され、結局同公演への持込みが決まった。
先日、イブ・アンリ氏のレクチャーコンサートに同席したが、フォルテピアノで演奏されていた楽曲をモダンピアノで行なう場合のパフォーマンスへのこだわりが最も自分には興味深かった。
フォルテピアノはレジスターにより音色が全く違い鉄骨も使用されていない(あっても補強程度)。なので張力が現代のピアノの40%程度しか無い事から、響きが開く(音色が変わるポイント)音量が小さくなる。モダンピアノは響きが開くポイントの音量はフォルテピアノと比べると大きくなる。しかし、そのポイントがメーカーによって明らかに違い、レジスターが異なると違いを如実に捉える事が殆どの聴き手にできると思う。
ダルベルトのベヒシュタインによるシューベルト。どんな刺激を自分に与えてくれるか楽しみだ。