2012年6月8日(金)
本日長野県のN高校にベヒシュタイン グランドピアノ Model A の修理査定に伺った。
大正13年に購入されたピアノは、長い歴史の中で酷く痛んでしまい、演奏で使用できない状態のまま音楽教室の片隅に置かれていた。
以前、修復がされてはいたが、代用パーツに交換されてしまい、C.BECHSTEIN “らしさ”が何処かに行ってしまった状態だった。
ただ、同校出身でドイツ在住のドイツリート歌手のMSさんがピアニストのご主人のHHさんと練習にいらっしゃった際、ベヒシュタインをお弾きになり、折角の良いピアノだから修復をされたらどうか?という提案がきっかけになり、100周年記念として修復をお考えになるに至ったという。
様々な木工修復を丁寧に行ないたい状態だが、響板部分を始め、楽器としてのピアノ本体部分はまだまだしっかりしている。
きっと良いピアノに蘇えらせることができると思うし、100周年記念としてふさわしい文化継承になる。
予算化の実現を願う。