温故

2013年4月21日(日)

今回は、フランクフルトメッセ訪問に合わせ中古ピアノを探す旅をした。
今迄は、フランクフルト空港に入るか、デュッセルドルフまで飛んでそこから同僚等と一緒にフランクフルトに入るという動きをしていた。以前は会社がメッセに出店していた事もあり準備等で煩雑になるので、何処か回ろうと言うときはメッセ終了後に、若しくはメッセ期間中に、と言う事が普通だった。

 

現在はメッセに会社関係で出店をしなくくなった事と、メッセ前の方が曜日の関係で予定も立てやすかったのでフランクフルトに入る前にミュンヘンから北上する事になった。

 

M?nchen Hotel am Fenster

反省点は、インターネットラジオかなにかでドイツ語の響きに頭をならしておくべきだった事だ。

 

南ドイツで何件かピアノ屋さんを回ったが、その地の人達は日本人(の発音)慣れしているわけでなく、標準語で対応してくれる事すら幸いな筈であるわけで、訪問した先でコーヒーをご馳走になりながら会話しても、全て普通に通じるでしょ。という分けにはいかなかった。
それに加え、久しぶりに見る南ドイツの Budesstrasse の雰囲気や、10年ぶり位に会う人や、約20年ぶりに偶然会った人と、互いに顔を見合わせそれを確認できた刹那に、自分の意識は20年前当時に戻っていた。なので尚更、意思の疎通をもっとしたいぞストレスがぐっと上がるわけだ。

 

F?rth/N?rnberg mit Hr.Hahn

 

結局滞在期間が終わる頃迄、今回の旅のスタートに感じたこのジレンマがつきまとったが、今回は真摯に自分のドイツ語理解能力の低下を受けとめざる得なかった。
一生懸命ドイツ語を覚えていた頃の事を思い出すと、自分の場合アドレナリンが大きな助けになった。同僚の意思を理解しないと、そして自分の考えを伝えないと、、あかん、このままでは誤解される。。という事から生じる物だったが、今回は短い期間だったが、普段と違う事をした事も手伝ってか当時の自分を回想させた。

 

目的の中古ピアノは30台近く試す事ができた。心に残る響きを持ったピアノをリストアップしながら写真を撮りレポートを書いた。
戦前のベヒシュタインで総アグラフではなくカポダストロバー使用の物に出会ったり、弦が切れているのに感動するような響きを持ったピアノと対面したり(ヨーロッパではこういうピアノに出会う事がたまになります)、ワクワクしながらの旅だった。

 

Hr. Werning

 

ピアノは機能性を優先しがちだが、古くて良い物は機能性を問う事を忘れさせてくれる。
そして、ドイツで弾くピアノの響きの中にドイツ語の響きに共通するものを感じる。
原点を振り返ると色んな事が見えてくる。

 

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