2007年2月1日(木)
何年か前から、湘南台のN先生宅のピアノの調律に伺うようになった。92年頃、横浜にタイヨームジークがあったころ、ご購入いただいたスタインウエイ Sだ。
このピアノは、自分がドイツにいた時に、社長とミュールハイムに行って検品をしたピアノ(鉄骨に見覚えのある加工の痕があるので99%確信を持って)のようで、最初に調律に伺った際は、長くあっていない友達に再会した時に感じるような懐かしさを覚えた。
ピアニストの方々は、タッチと音色のコントロールについてかなりの要求をお持ちなので(当然ですが)、色々試行錯誤をしながらの調律とアクションの調整をいつもすることになる。
敏感なピアノであればある程、調整で行った紙一重の寸法調整も音色の変化としてでてくる。
今回も、先生の仰る事をどう実現しようかと、ピアノに祈りながら作業した。
定期的に行っていると、季節による変化パターンも掴めてくるので、「今回はこの辺を重点的に見よう」と、道中で計画を(一応・・・・)立てながらピアノに向かう。。が、何かしてやろう、と思って向かうと、概ね結果は今ひとつ(思った方向に行かない)で、ピアノに願をかけながらすると上手く行ったりするのが不思議(本当にそうなんです)。
「あ~こんな響きになってくれた、ピアノは生きている」
と思えると、腰の痛みもどこかに消えて行く。