2009年5月23日(土)
ステージ上からケーブルでコントロールルームになった楽屋まで音声信号が送られる。
いつもこの部屋で、僕はルドルフ・マイスター教授とレッスンの合間に雑談や打合せをしているが、録音の機材が持ち込まれセッティングされると慣れた場所とは別の空間になった。
ドイツではトーンマイスターと呼ばれる録音技師は、マイクのセッティングや電子機器の扱い等に精通してるだけでなく、音楽を理解していないといけない。
録音の間中、エンジニアの井口氏は楽譜をにらみ、演奏を聴きながらメモをお取りになっていた。
演奏者のしたい事、楽器の可能性を数本のマイクで音源に落していく作業は、音楽の理解無くしては無理だな。。と、横で彼の仕事ぶりを見させていただいた。
今回の録音には演奏者の内藤さん、そして自分を含め3人のスタッフで参加させていただいたが、制作現場は良い意味での緊張感に始終満ちていた。