ライバルの悲劇

2007年11月28日(水)

一昨日夜、浜松ピアノセンター(通称 日本ベーゼンドルファー)が倒産したというニュースが入ってきた。ウィーンの本社の身売り等、少し前から諸方面で話題になっていたが、こういう形になると言う事は想像していなかった。。

先代の社長とも何度かお話した事もあり、日本にヨーロッパのピアノを啓蒙する夢など、聞かせていただいた事もあった。
そもそも、自分がヨーロッパに行きたいと思う最初の動機付けは、25年前に学校の先輩の調律師のMさんに誘われて訪問した、玉川高島屋で行われた、この会社が主催したヨーロッパピアノフェアーのベヒシュタインとベーゼンドルファーだった。

我々は、生産者も含め、当然ビジネスで楽器を扱っている。
しかし、収益性「だけ」を見た場合、こういう楽器を扱う事が、いばらの道を歩んでいるように感じてしまう事も正直少なくはない。
成功は、強い信念と夢がなければ実現できないと自分は思っている。自分がライバルとして目標にしていたこの会社とメンバーからは、信念や夢を常に感じさせられ勇気を与えられた。

今回の浜松ピアノセンターの倒産の背景はまだ具体的に解らないが、ライバルが消えた喪失感を拭い、気持ちの整理ができるのに、自分にとって今回の事件は少し時間がかかりそうだ。。。

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