忌野清志郎さん

2009年5月5日(火)

5年程前の事だ。会社のM君の所に、彼が昔務めていた会社のT君(国立の一年後輩)から電話があった。
「清志郎さんが自分のスタジオ用に良いピアノ探しているんだって。ベヒシュタインを見る様に勧めといたよ」

ご自宅から千歳烏山の東京ショールーム迄、当時、自転車に凝っていた清志郎さんは、カッコいい自転車にヘルメット姿で颯爽といらっしゃったそうだ。
その年の9月 C.Berchstein Concert 11 Ser.No.190985は清志郎さんのプライベートスタジオに納品され、以来、彼の音楽制作の相棒になった。

体調を壊されたと言う事だったが、健康状態が良くなり、昨年2月武道館で行われた清志郎さんの復活コンサートが行わた。
当コンサートでは、「ベヒシュタインのフルコンサートを使いたい」
とご本人が希望され、当日武道館に、D-280 Ser.No.189421を運び入れた。
Concert 11の納品時から清志郎さんと関わったM君が、コンサート当日の武道館の調律に伺った。彼から「ステージでベヒシュタイン最高!」って清志郎さんが叫んでくれた事を聞き、
「ベヒシュタインのフルコンサート始めて弾くんですよね、ボヘミアンラプソディー(クイーン)もベヒシュタインなんですよね」
と、D-280の試弾の際、八王子工房で会話を交わしたミュージシャンと清志郎さんとのかっこいい掛け合いを想像した。

以来、回復に向かわれているのかな?と想像していたが、テレビからの突然の訃報に驚くと同時に、清志郎さんとこの二台のピアノが作ってくれた新たな出会いの一つ一つが今僕の頭を廻っている。

ご冥福をお祈りします。

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