2016年5月26日(木)
Bechstein S (ベルリン製)の修理が行われています。ピアノ製造の黄金期ともいわれる30年代、1937年にベルリンで作られました。歴史的にはナチスドイツが対外的に不穏な動きをしていた頃ですが、国内では戦後の奇跡的ともいえる産業の復興が目覚ましかった時期です。
Sは140㎝のコンパクトなサイズながらも、クリアで予想を上回る響きにいつも驚かされます。
① ②ユーロピアノに入ってきた当初の画像です。さすがに約80年の時間を経てくたびれた感じがします。(このいい意味でのくたびれ感は、新品では出ない味なんですが)
現状での使用、または修理をしての使用をお客様がお考えになった時に、やはりこれから愛用していきたいという思いが強く、購入後の修理を選択され現在に至ります。
③ 今は響板の塗装を剥ぎ、シーズニングという乾燥を待ちつつ、ベース駒のはがれを接着しています。
④ フレームは外されてきれいに再塗装されています。
今後進行に沿って更新していきます。どういう響き、楽器になっていくか私たちも楽しみです。
ご家庭でずっと眠ったままになっている楽器もこのように蘇っていきます。ご興味のある方はぜひご相談ください。
見学もお受けしております。
お問い合わせは、八王子技術営業センター:042-642-1040まで。