ちなみにこのベヒシュタインコンサート8の2015年価格は黒艶550万円、木目600万円。国産ピアノなら上位機種のグランドピアノが買えてしまう金額です。日本では一般的にグランドの方がアップライトより優れているという認識です。それはピアノの構造上に大きな理由がありますが、その辺りの記述はまたの機会にさせて頂き、なぜベヒシュタインは、ある意味非生産的とも言える高額のアップライトを作るのか、考えてみたいと思います。
アップライトには置き場所を取らないというメリットがあります。それは狭い空間でもピアノを楽しめるという事です。小型グランドもそういった意味では近いものですが、置き場所に関していえばアップライトは畳1畳分ですみますので、どんなに小さなお部屋でも音楽を楽しめます。ベヒシュタインはどちらかというと、企業理念と元々楽器が持っていた音の特性も相まって、ホールなどの大きな会場よりも家庭や小サロンでの使用で最大限の音色が発揮される楽器を作っています。ベヒシュタイン本社はコンクールにピアノを出さないことで有名ですが、それもこのような企業理念の一つの表れと言えます。最高に素敵な音色を奏でるアップライトピアノは、ある意味ベヒシュタイン社がピアノ愛好家に届ける一つの理想形でもあるのです。
Concert8はそんなベヒシュタインの理念が凝縮された1台です。材質のグレードも、チューニングピンなど細やかなパーツも他のアップライトとは違い、他のモデルと一線を画しています。音色の弾き分けも容易で、以前ご来場されたピアニストは「アフタータッチを感じられるグランドでないと音色のコントロールが難しいと思っていたが、ベヒシュタインのアップライトならそれが出来る」とのことでした。
Concert8は場所を取らないコンサートピアノとも言えます。ピアノが小さい分、お部屋に椅子やテーブルを用意してホームコンサートを楽しんでみるのもいいでしょう。日頃頑張っている自分への贅沢なご褒美として、そんな時間を過ごすのも素敵ですね。
また教室の面積が取れず中々大きなグランドピアノを入れられない教室でも、このピアノの表現力なら十分生徒さんの感性を育み、良い演奏に導くことが出来ます。
中々日本に入荷することのないConcert8。ぜひこの機会にご試弾くださいませ。
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C.Bechstein Concert8 ベヒシュタインコンサート8 入荷 (2)
2015年10月18日(日)