フォルテピアノ、クラビコード、スピネットがスタジオに設置されました

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フォルテピアノ試弾会

 赤坂ベヒシュタインセンタースタジオ内にベヒシュタイングランドに加え、フォルテピアノ、クラビコード、スピネットが並びました。壮観な図です。
いよいよ明日からモダンピアノとフォルテピアノの弾き比べ試弾会が始まります。

 フォルテピアノは現代のピアノになる前の鍵盤楽器。1709年にクリストフォリにより発明され、古典派~ロマン派時代には鍵盤楽器の代表となり、私たちが良く知っているピアノ曲の多くはこの楽器の響きで書かれました。アクションの性能や楽器の耐久性などは、今のピアノに比べればかなり劣ると言えるでしょう。しかしこの楽器を経験することが、モダンピアノを演奏する愉しみと個性をより増幅させることに繋がると私たちは考えています。

 例えばオートマ車はギアチェンジが自動で行われるため運転はラクに出来るようになりましたが、「自分が心地よいと思うタイミングでのギアチェンジ」が出来なくなりました。それによりドライバー個々の快適さは、既成規格の中での快適さに限られてしまいました。
 ピアノにもそれに通じるところがあり、モダンピアノはアクションや構造が飛躍的に進歩した分、誰もが簡単に音を鳴らせてそれなりの演奏が出来る楽器となりましたが、逆に複雑なメカニック故に音を出す自由度が制限され、楽器のポテンシャルが演奏者の個性を制限している部分もあります。

 このように機能性と利便性の向上は確かに人々を幸せにしますが、個々人の価値観に基づいた心地よさや気持ちよさを一定の規格内に押し込め、慢性的な消化不良を起こし、更にその消化不良に気が付かず規格内の心地よさに慣れてしまうという、「個の欠落」という側面も持ち合わせています。

 さて、フォルテピアノという楽器を弾いて、皆さんはどうお感じになるでしょうか。
 是非スタッフへ感想をお聞かせください。

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