Bechstein Lの調整をしました 

2020年8月10日(月)

今日はお客様の希望に沿えるよう、少しベヒシュタインLの調整をしました。元ベヒシュタイン伝説の日本人マイスター、山内氏が修理をしたピアノで、非常にきれいで美しいのですが、おそらく弾き込みが足りないのではないか?と思います。ちょっとタッチが重いのを改善できないか?と。

ハンマーはアベル、フェルトはナチュラルフェルトで層になっているのがよくわかります。少し弾き込んで整音してフェルトを削るともう少し軽くなるのではないか?と思いました。たくさんの部品を交換しているので、馴染むまでにやはり時間かかりますね。鍵盤のピンやハンマーのローラーの摩擦抵抗を見直したり、調整でなんとかできそうな部分を調整しました。

個人的に年代物のベヒシュタインはこのフレームの感じが好きです。モデル名、ライオンマーク、そしてBechsteinのロゴ。当時のまま塗装が汚れているものも、このようにきれいに塗り直ししているものもどちらも好きです。

まさしく”Sunrise”、貴重なマホガニー材を贅沢に使っていますね。譜面台の形も四角でちょっと変わっています。1929年製で世界恐慌のはじまった年です。歴史好きには感慨深い年号ですが、今年2020年も、もしかすると100年後には「コロナで世界の経済が混乱を極めた年」と歴史上記されている可能性もあります。「おうちで踊ろう」ではなく「おうちで弾こう」も流行っています。

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