101年前に製造されたベヒシュタインUP最高峰モデル8を入荷しました!まろやかに熟成された響きが大変魅力的な1台。オールド・ベヒシュタインファン必見です。
概要:ベヒシュタイン8 (1915年製)中古
モデル名 | ベヒシュタイン8 |
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仕様 | 黒艶出し |
サイズ | 高さ:132㎝ 幅:154㎝ 奥行:62㎝ |
価格 | ¥2,500,000 |
分割お支払例 | 月々19,600円 ※頭金60万円、分割回数120回 |
状態 | 中古 |
展示 | 赤坂ベヒシュタイン・センター |
展示写真:ベヒシュタイン8
まずこのピアノは音色の変化の幅が非常に大きいです。流し弾きをしていると「まろやかな音色」という印象ですが、深く強めに打鍵すると煌びやかで芯のある音を出します。
また“ピアニッシモのレンジの広さ”が一般的なベヒシュタインの特徴ですが、この8はフォルティッシモのレンジも幅広く感じられます。単に“幅広い”というよりもフォルティッシモでの音色の変化に富んでおり、鋭い音と丸めの音を組み合わせることで、賑やかな曲でもかなり立体的な音楽作りを楽しむことが出来ます。
また、強く打鍵しても耳障りな音になる手前で上手く倍音がコントロールされているように感じます。
全体的な印象としては枯れた渋めの音色というより、スマートで成熟した大人の響きに仕上がっています。
アブストラクト・アクションという鍵盤とアクションが連結した機構が採用されています。現代のピアノと多少趣の異なるタッチ感が楽しめます。
※連結部の拡大写真
打弦されるたびに消耗されるハンマーフェルトですが十分肉厚があります。沢山練習される方でも安心してご使用頂けます。
古い日本家屋の柱のように太くて頑丈な支柱。年季が感じられますね。
金属部分は丁寧に磨き上げました。
ピアノの下前パネルを開けた図。多少弦に出ていたサビを磨いて落としました。
日本の住宅事情に合わせ、弱音マフラーを取り付けました。高音側の鍵盤の下にレバーが取り付けられています。このレバーをピアノ側に回すと消音マフラーが効き、ピアノの音量が小さくなります。
※弱音機能ON
※弱音機能OFF
除響板とアグラフ。ベヒシュタインの鮮明な響きの鍵を握る重要なパーツです。多重和音やポリフォニーの中でも旋律や音の一つ一つを明瞭に聴き手に伝える為の工夫をしています。単に音が良い悪いというモノサシではなく、製作段階からこのような「音楽的な表現」を意識したピアノ作りは、西洋音楽の歴史を偉大なる作曲家と共に歩んできたヨーロッパピアノメーカーならではの発想です。
製造された1915年はリヒテル生誕年。ベヒシュタインを愛したリヒテルは、1960年のリストピアノコンチェルト録音でベヒシュタインを使用し、リヒテルのドキュメンタリー映画では彼の練習していたベヒシュタイングランドの映像が使用されています。
※ベヒシュタインを弾くリヒテル