My Favorite CD Vol.38 ラローチャのスペインもの

2016年9月7日(水)

Larrocha

86歳で世を去ったラローチャの、1970年代のスペインものの録音。歯切れがいいです。日本の残暑厳しい9月に聴くとより熱くなりそうですが、スペインはじめヨーロッパの夏の夜は乾燥して意外に冷え込みますので、ちょうどいいかもしれません。
バロックのソレールから現代曲まで、スペインのピアノ音楽史を網羅したアンコールピースです。
フラメンコギターを模したようなリズム、スピード感は他の国のピアノ曲ではなかなかない気がします。ラローチャは非常に手が小さかったと聞きますが、想像するに非常に柔軟で、分厚い手だったのではないか?と。モーツァルトは得意で全集を何度も聴いていますが、ラフマニノフまで対応していたのは驚きです。
こういう曲だと、調律がすぐにくるってしまうのでは?と心配をしてしまうのは職業柄ですが、ピアニストは案外気にしていないということもあります。(もちろん録音なので、何回かテイクを録っているいるはずですので気にすることはないですが)