「ピアノとチェンバロどう違う?」、弦をはじくのと打つの違いがあります。
と言ってしまえばそれまでなのですが、歴史的に、また地域的に構造的にその相違は様々です。もちろん大まかな違いは撥弦か打弦かで分かれますが、ピアノと同様、地域差が非常にある楽器です。
イタリアンはヨーロッパ各地に影響を与えますが、その後あまり変化がないというのは面白いなと思います。「おれたちが基準だから変えられないぜ」といいうことなのでしょうか? その他の地域に広まると、改良(ラヴァルマン)が加えられ、フレンチでその完成をみました。レジスターの多様性、音域の拡大、響きに対しての欲求は底知れずです。
今現在製造されているチェンバロは「ヒストリカル」と言われるもので、昔の楽器を今風にアレンジして作っています。録音などで、オリジナルの楽器を修理して使っているものと、ヒストリカルを比べると、同じモデルでもやはり響きが異なります。シンプルな構造だけに木材をはじめとした材料の差がそのまま響きになってくるのかなぁ?と思います。
オリジナルの楽器をごく間近で見たことがないので、本当に爪は鳥の羽軸なのか?と気になるところですが、今の爪はポリアセタールという合成樹脂がほとんどです。弦をどう振動させるかで響きが変わるので、木材とともにこの材質の変化は大きいと思います。
いろいろな楽器の演奏を録音ですが聴き比べて、なんとなくでもイタリアン、フレミッシュ、フレンチなど感じてもらえればいいなと思いました。
構造などじっくり説明していくと時間が足りなくなるので、また次回企画してみようかと思います。
チェンバロ教室の発表会もとても良い雰囲気で、懇親会(お茶会)も話がはずみました。チェンバロも弾くの習ってみようかな?