社長のブログ 独眼流メディア一刀両断⑧ 「またまた、カジノの是非」

2015年12月15日(火)

戸塚社長<またまた、カジノの是非 2015.12.9日経朝刊>より。

 

「カジノ反対45%」という日経の記事について、反対が多いことは良い。やはりそもそもの発祥の歴史を一言いいたい。

「カジノ」とは、ドイツで見る限り、温泉などの保養地(本来は郊外)にあり、立派な建物で公園の中にある。お金持ちがそこで、美味しいお食事をし、生演奏でダンスを楽しみそして、バーのルーレットで運を試し、10回に1回当たれば幸運を喜び、外れればそのお金が貧乏人を救うことに使われるという満足を味わう、そういう社会的な使命をもつ場所であった。

要するに金持ちはお金持ちの使命を果たさないと、貧乏人の暴動が起き、自分はギロチンに架けられるという歴史を理解した上での、「金持ちの責任」を自覚しての行為であった。

現代に当てはめると、富裕層が、そこらに座っているホームレスに、一人1万円ずつ渡して、「いいものでも食べなさい!」と言ってばらまいたところで、何の楽しみも、社会情勢を変革する力にもならない。そこで、このような、カジノを作り、ゆったりと人生を楽しみつつ社会貢献もできるという当時の貴族富裕層向けの社会的施設をたくさん作り、まとまったお金が貧乏人の福利厚生に使われるという機関が「カジノ」である。

貧乏人や富裕層が一獲千金を夢見る施設ではない。

このような歴史的な機能から考えないと、貧乏人の射幸心をあおる施設以外に発展しない。

為政者はこの程度のことは分かって味目に考えてほしい。

ユーロピアノ株式会社

代表取締役社長

戸塚亮一