2015年12月18日(金)
我々の社会を守るのは、警察でも、セコムでもなく、我々自身の目であることをこの事件は象徴している。つまり、隣人に関心を持ち、ドイツ的な“おせっかい”が社会の安寧に寄与することがわかる。
今回の男性はクレーマーの言動を日記につけていたことで、犯罪が立証でき即逮捕につながった。彼は警察の表彰を受けたようだが、我々国民は常日頃他人の行動に注意を払わなければいけない。ドイツでは、おせっかいがために嫌がらせを受けたりしたら、事件にならなくても、すぐ警察が飛んでくることになっている。
ドイツではアポ(予約)なしに2人以上で個人のお宅を訪問してはいけない。特にセールスマンなどはそれにあたる。訪問を受けた場合、不快に思い、警察に電話をすれば、「脅迫罪」の恐れがあり、すぐ飛んでくる。お互いに監視すること、それ以前にコミュニケーションをとることが社会の安寧につながる。ドイツの私のマンションで、ベランダに花を植えていなかった。同じマンションの住人から、“お花を植えてください!”という指摘があった。大きなお世話だと思うが、でもそれぞれがお花を植えていた方が気持ちがいい。
ドイツにはこういうコミュニケーションや監視がある。
ユーロピアノ株式会社
代表取締役社長
戸塚亮一