【連載】ベヒシュタイン物語 間奏曲②

Elisabeth

ルーマニア女王カルメン・シルビア・エリザベスよりの電報

あなたのすばらしいグランドピアノが、昨日届きまして、その披露には、エミール・ザウアーが「情熱」を弾きました。今日、バッハのパッサカリアを弾いてみましたが、この華麗な楽器には、私よりも長生きしてほしいと思います。このような友人から、離れたくありません。

エリザベス

 

Teresa Carreno

バイエルン女王テレーザ・カレーノよりの電報

昨日の夕方、バンベルクにきた、こにお理想的な楽器に、私は十分に答えられるかどうか心配です。

カレーノ

 

Debussy

ピアノ曲は、ベヒシュタインのためだけに作曲するべきです。

クロード・ドビュッシー(作曲家 1862~1918)

 

Bartok

C.ベヒシュタイン、この魅力的な楽器に感謝を込めて。

ベラ・バルトーク(作曲家 1881~1945)

 

Kempf

ベヒシュタインの時代に生きて幸せです。

ヴィルヘルム・ケンプ(ピアニスト 1895~1991)

 

Backhaus

この魅力的なベヒシュタインの熱狂的な信奉者になれたことを喜ばしく思います。

ヴィルヘルム・バックハウス(ピアニスト 1884~1969)

 

Erdmann

これが、音楽を作る機械だ、ということを忘れてしまうくらい、ベヒシュタインは、精神を表す完璧な媒体、理想的なピアノです。

エドワード・エアドマン(作曲家・ピアニスト 1896~1958)

 

Furtwaengler

ベヒシュタインは、特に、高貴で力強く、それでいて甘く気品のある音、現在の間違いなく最高のピアノです。

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮者・作曲家 1886~1954)

 

Schnabel

ベヒシュタインはすべて、いくらでもあふれてくる、気高く美しく歌うような音で、どんな奏法のタッチにも、どんなスタイルのテクニックにも、欠くことなく確かに反応してくれます。ベヒシュタインは、最高の音とタッチです。

アルトゥール・シュナーベル(ピアニスト 1882~1951)

 

Watts

ベヒシュタイン社の好意に心から感謝を込めて、また、ひとたび弾くと、そのライヴァルは、人間の声である、この魅力的な楽器に特別の尊敬を込めて。

アンドレ・ワッツ(ピアニスト 1948~)

 

Michelangeli

ベヒシュタイン社への限りない信頼と敬意を表して。

アルトゥーロ・ベネディッティー・ミケランジェリ(ピアニスト 1920~)

 

Richter

美しいベヒシュタインが私に大いなる喜びを与えてくれる。

スヴァトスラフ・リヒテル(ピアニスト 1915~)

 

Bolet

ベヒシュタインをコンサートで使える私は、その喜びをどうやって表現すればよいのでしょうか。ベヒシュタインにかなうものはないと思います。軽やかなタッチは疲れを知らず、力強い音は大きなコンサートホールでも限界を感じません。現代のピアノ界で、この音質は最高のものでしょう。ずっとこの伝統を守り続けてきたことに敬意を表します。

ホルへ・ボレ(ピアニスト 1914~1990)

 

Katsaris

親愛なる友人へ、このようなすばらしい楽器をありがとう。賞賛を込めて。

シプリアン・カツァリス(ピアニスト 1951~)

 

Brubeck

私のベルリンでのコンサートのためのファンタスティックなピアノ、ベヒシュタイン。

デイヴ・ブルーベック(ジャズピアニスト)

 

Chick corea_R

素晴らしいクレヴァーなサウンドのベヒシュタインを弾ける私はこの上ない幸せである。

チック・コリア(ジャズピアニスト)

 

 

次回からは第3楽章「ベヒシュタインはこうしてつくられる」

をお送りします。

向井
注: この内容は1993年発行のベヒシュタイン物語(ユーロピアノ代表取締役 戸塚亮一著)より抜粋しております。なお、この書籍の記載内容は約20年前当時 の情報を元に執筆しておりますので、現在の状況・製品仕様と異なる点も多々あります。予めご理解頂けますようお願い申し上げます。