1800年1月14日にモーツァルトの作品番号で有名なケッヘルさんが生まれました。以前関西ショールームで書いていたブログを再掲載します。
突然ですが、関西に有名な豚まんの店に551蓬莱というのがあります。
この「551」は、モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」のケッヘル番号、K.551からつけられたと最近読んだ本に書いてありました。
「ほんまかいな?」とあやしい関西弁でつぶやきながら、社長さんが「ジュピター」を好きなのかな?などと考えていました。
たまたまインターネットで見ていたら、お店の電話番号が551だったとする説が濃く、さらに「ココが1番」にかけたとする説などがあると。上記の「ジュピター」にかけてクラシック音楽の番組などに資金的援助もされているとも。面白い。ネーミングは奥が深いです。
そこで普段あまり気にしていなかった作曲家の番号について少し調べてみました。
ケッヘル番号はモーツァルトの作曲した曲をケッヘルさんが作曲順に分類して割り振ったもの。(モーツァルト協会の会員番号はこのケッヘル番号で、会員も番号の数しか枠が無いらしい)
→「モーツァルトを造った男」(講談社現代新書)に詳しくあります。
似たようなものでは、シューベルトの曲を分類したD.ことドイチュ番号があります。
ジャンル別に割り振ったものではバッハのBWV.(Bach Werke Verzeichnis)、ヘンデルのHWV.さらにはハイドンのHob.(ホーボーケンさんが分類した)があります。
D.スカルラッティのチェンバロ曲に振られるKk.ことカークパトリック番号やL.のロンゴ番号も500以上ある曲を区別するのに便利です。
さらにはリストのS.で表すサール番号、バルトークのSz.ことサーレーシ番号なども。
ベートーヴェンの曲には作品番号がふられていますが、番号が無いものあり、それらはWoO.(Werk ohne Opuszahl)「作品番号のない作品」で分類されたり、Hess.番号というのもあるようです。
あまり聞きませんが、メンデルスゾーンのMWV.やA.ブルックナーのWAB.(Werkverzeichnis Anton Bruckner)もあるとか。
厄介なのは、分類後に新たに見つかった曲などもあるため、数字の後ろにaとかbと振ったりしているのもあります。しかし膨大な数の曲を分類していく研究者の熱意には本当に感服します。
豚まんを食べながら思いました。(番号が)ある時とない時では違います。