最高のピアノを作り出すドイツメーカー、C.Bechsteinの世界へようこそ

べヒシュタインは、最高に洗練された耳を持ち、ピアノの可能性を最大限まで引き出そうとする演奏家を満足させるべく、ピアノの製造において完璧なまでに高い技術をもつドイツの手作りのピアノ製造会社です。 ベヒシュタインの工場では高度に訓練された専門的な技術者が夫々に音楽的に個性をもった唯一無二のピアノを作り出しています。こうした優れた楽器は、細部にまで配慮された前提条件があってはじめて、誕生することが可能なのです。つまりは、材料は優れた特性を持っている必要があるため、最新の注意を払って準備される必要があり、この材料を制御された温度のもとで管理し、そしてこれを最終的にピアノという楽器に真摯に向き合うメーカーによって製造される必要があるのです。つまり、ベヒシュタインがベヒシュタインたるゆえんはこうした何年にもわたる努力の結果なのです。 ベヒシュタインのドイツの向上において誕生した最高のピアノは様々な工程それぞれがきわめて高度に複合的に時間を十二分にかけて構成されることにより初めて誕生しえる楽器なのです。このようにピアノに深い愛情を注ぎこむことにより、ピアノはいわば宝石のような輝きをもつことができるのです。 ここからは、ベヒシュタインの熟練したピアノ製造者たちをご紹介していきます。

Uwe Kretschmer Peter Buttig Torsten Dresser 仕上がりをチェックする責任者集団

ウーヴェ氏は19997年以来ベヒシュタインでピアノの製造に関する技術者として活躍しています。ウーヴェ氏はよりよい音響特性の構造を持つ型のピアノと成型合板の開発に携わってきました。「私は心をドキドキさせてくれる木というものに触れられるこの仕事が大好きで、何年に澪わたって末永く使うことのできる楽器を作りたいのです」といいます。 ペーター氏は1979年からベヒシュタインで働いています。彼は、自分の経験と感覚すべてを、響板、これはピアノの心臓ともいうべき真にピアノの核心的部分なのであるが、ここにピアノの持つ様々な音響的特性を集中させることに費やしてきた。「私は自分の仕事の複雑さを楽しんでいるし、ピアノをより良いものにする新しいアイディアを考えられるかもしれないと思うとわくわくしてくるのです」 トルステン氏は1998年以来、特注モデルの製造において忍耐と努力を惜しむことはなかった、「私の仕事は自分が見習いだったころからどんどん面白くなってきていて、常に高い技術力を保ち豊富な経験を積んでいくこということが信念なのです。ベヒシュタインのピアノをより良いものにすることに自分の仕事が影響を与えられると思うと、仕事が楽しくて仕方ないのです」といいます。

全体構造 ベヒシュタインが作られるまで

ベヒシュタインの側板、内板は非常に頑丈で、壊れず、極度の緊張にも耐えることができます。カンバとマホガニーを積み重ねて型に接着し、決められた圧力をかけて形成します。木材や接着剤も慎重に選別することで、安定した音響が保証されます。 側板、内板をその後6か月の間、温度管理室で立てて保管します。内部の緊張を安定させ、一生涯一定に保つようにするためです。特別な装置が継続的に圧力と接着の乾燥具合、室内の温度や湿度やを監視します。 ベヒシュタインは薄い響板をしっかりと支えるために最適なプロセスを踏みます。 側板と響板は最高のコンビネーションを発揮し、大きく振動し、収縮せず、かつ緩むことのない状態を保ちます。

鳴り響く音 幸せをもたらす音響体験

ベヒシュタインのドイツ工場にある特別部署ではグランドピアノの響板の骨格を作っています。ここでの工程が、一生涯緊張を保ち安定した響板をうみだす要となるのです。 ベヒシュタインは響板、つまり楽器の核心となる、スポーツでいうトップアスリートを、最新の注意を払って監視し、熟練したピアノ製造者だけがこの響板製造にかかわることができるのです。 原料となるヨーロッパトウヒは標高1000メートルに生えています。響板の輪郭は慎重に形成されます。板の両端の切削や温度管理室での乾燥時期など、ありとあらゆる要素の結果から、あの複雑なカーブが作り出されます。したがって、響板は数十年ほんの少しも振動することなく保管されるのです。最高品質の木の板によって、ベヒシュタインピアノは、一音一音を、繊細に伸縮自在にかつエネルギーを失うことなく、つぼみが弾け出すように発することができるようになるのです。 こうして響板は音響エネルギーの伝播を最大限に生かす能力を身に着け、ベヒシュタインのグランドピアノは研ぎ澄まされた音色を奏で歌わせることができるのです。

精巧な振動が生み出す音色 Andreas Richter ピアノの最も重要な響板のスペシャリスト。彼は謙虚にこういう。「私は大合唱団の一員にすぎないよ」

アンドレアス・リヒター氏は2001年からベヒシュタインにいて、特に木材と響板の曲度との関係性など、木材加工のすべてを知っている。山のトウヒ材から木板を作り出し、そこにリブやこま板を張るという経験を経て、彼は複雑なカーブの木板を作り出している。そのカーブは最適な共鳴を生成し、豊かで色鮮やかな声を生み出している。 「われわれの楽器をさらに改良し続けることは、チャレンジそのものです。ベヒシュタインでの働く環境は、それぞれのピアノのベストを引き出すことができます」

「今宵の鐘は」 高貴な声を持ったドイツ製ピアノのエリートを体験してください。 Jochen Christoph 金属細工職人

ヨッヘン・クリストフ氏はベヒシュタインのザイフェナースドルフ工場で1980年から働いている。前向きな性格で、自分の成果に誇りをもち、毎日を新鮮に、素直に、クリエイティブに過ごすことを楽しんでいる。金属細工職人であり、発明の天才でもある彼は、困難な問題もその想像力で解決へと導く。 「ベヒシュタインで様々な金属細工の仕事ができて純粋にうれしいよ。私は仕事に身を捧げ、それが評価されるだろう。これこそが人生さ!」 ベヒシュタインの最高の音色は、熟練した技術と最新の工学技術の融合で生まれる。高品質のピアノ作りとは、各部品と各工程における職人たち、そしてすべての材料の明細を必要とする、まさに贅沢の極みです。 ユニークなノウハウとリサーチセンター ベヒシュタインは由緒ある歴史に裏打されています。このドイツブランドのオーラは有名な芸術家たちや世界の大きなステージでの記憶にとどまるコンサートとの関わりに根付いています。ベヒシュタインの伝説は、済んだ声をもった高貴な楽器の、偉大なピアニストとの友好、家庭でピアノと接した忘れられない時間、そういった歴史なのです。 このかけがえのない遺産を守り、安らぎの未来に向かうため、べヒシュタインはノウハウとリサーチセンターをサクソン製造地に開発しました。木材と金属の加工に携わる職人たちは、ピアノ製造マイスターや音響専門家と手をとり、究極の品質を求めて協働しています。世界でただ一つの、べヒシュタイン リサーチセンターでは、試験の実施、品質管理、設計書の作成、すべてに行きとどいている。技師達は各部品や各工程の詳細を記録し、伝統を継承してゆく。 今日ベヒシュタインはヨーロッパにおけるアップライトピアノ、グランドピアノの主要メーカーとなった。会社はドイツの株主によって支えられている。彼らも、気高い音楽文化を、世界中の音楽好きを魅了する、世界共通の「ことば」を世界中の人々をつなぐ音楽を守りたいという意思を持っている。

偉大なブランドの魅力

この写真は、ベヒシュタインの代表的なねずみ鋳鉄の鈴を磨いているところです。様々な製造工程で必要とされる専用工具や機械部品も、ヨッヘン・クリストフ氏が作っている。 目をひく鋳鉄板 この傑作は伝統的な手法で作られますー溶鉄を摂氏1000度以上の砂鋳型に投げ入れます。そうしてできた鋳鉄は高炭素を含み、徐々に 板の自然な振動に良い影響を与える。これは、べヒシュタインの特質をつくりだす膨大な作業の中の一つに過ぎない。 ベヒシュタインの匠の技 ベヒシュタインピアノはどれも相当の技術と細かなこだわりが集まったドイツピアノ製造の代表作です。とりわけアクションと音響部にいえるのは、個性をもった楽器を造るために匠たちが身をささげて出来上がった賜物だということです。 膜システム響板のコンセプトは、2011年に再活用されました。これは板や支柱、こま板の伸縮性とバランスを高め、ボディ全体の共鳴をよりよくします。新たなコンセプトは、高度技術と経験豊富なピアニストとの協力によって生まれ、製造工程で試験、管理されていきます。 ベヒシュタインのグランドピアノはこうして大きな抑揚を可能にしているのです。その音色とタッチはなお一層精巧で本格的なのです。

Maik Ebermann 「ベヒシュタインで、自分の手で傑作品を作り上げる。真の挑戦です。」

マイク・エバーマン氏は1997年から内部構造に関わる部門で研修を積み、現在は木材と金属を担当している。高い技術をもった匠は、バスストリングを銅で包む難しい仕事においても匹敵するものはいない。 「僕の目標は、最高の品質をこの手で達成すること。自分の作り上げたものを見て聴くことができるなんてとてもやりがいがあるんです。ベヒシュタインで僕らは僕らの手で傑作品をつくりあげる。真の挑戦です。」

美しいベヒシュタインの弦 深みのある声

光り輝く金色の低音部、明るい銀色の高音部。ベヒシュタインの弦は、高貴で力強い音を生みだす、最高品質です。 低音弦は、高純度の銅線を使用しています。ベヒシュタインの厳しい設計書に従って造られた鋼芯に、手作業で巻きつけていきます。 低音弦を巻く作業は高度な手先の器用さが求められます。匠は鋼芯を持ち、高速で回転する間もぶれることのないよう注意します。同時に、銅線を巻くべき方向へ一定の力で導いていきます。張りすぎると銅線の伸縮性と弦の振動幅を損なってしまい、逆に緩いと雑音の原因となります。 手作業で巻かれた弦は、機械作業で巻かれたものと比べ決定的なアドバンテージがあります。ベヒシュタインの弦もまた、豊かで色鮮やかで力強い音色作りに大きく貢献しています。

母なる自然の宝箱から ベヒシュタインピアノを構成する全てが傑作品

右の写真は、大きな響板支柱です。ベヒシュタインでは、このような重要な部分は、マホガニー、松、赤カンバの木からなり、それ専用に最大の安定性を兼ね備えた物だけを厳選しています。 アクションの土台もまた厳選された頑丈な板からできています。強い力に耐えなければならないリラや脚などは、広葉樹で補強された針葉樹でできています。 重い鋳鉄板や弦やアクションや響板、緊張と収縮の融合で命を吹き込まれたこれらの傑作品を支えて守るフレームも、同様に頑丈な木材からできています。したがって、べヒシュタインのアップライトとグランドピアノは当然のことながら、輸送の際も調律を保っているのです。そして一世代あとにも弾き続けることができるのです。約70000台のピアノが、世紀を超えて世界中で使用されています。

ピアノの裏側に見る完璧なアセンブリ Falko Strohbach 「どの傑作品も、どこかで誰かを幸せにしているなんて、うれしいことだ」

ファルコ・シュトローバッハ氏は1978年からベヒシュタインで働いています。音響部品と他の部品を取り付け、ピアノを完成させる仕事です。品質こそ彼が最も重要とすること。たとえば、グランドピアノのふたの取り付ける時、それは音を伝播させる重要な部分です。奏者は蓋の高さを簡単に変えることができますが、これは匠がヒンジを正確に止めているからこそ可能なのです。 何度も述べますが、匠達の献身がベヒシュタインスタンダードを作り上げるのです。 「私は個々の傑作品達をひとつにしていく。工場の様々な部門で丁寧に作られた部品を完璧な完成体にしていくこの仕事はとても刺激的です。」

Mario Leschke 「優れた楽器作りに貢献できることに僕は誇りをもっている」

慎重で繊細で集中力があるマリオ・レシュケ氏は1996年研修生としてベヒシュタインに入った。今彼は組み立て、調整、アクション構造、そして最新のべヒシュタイン・バリオ消音システムのスペシャリストだ。次世代のピアノ製造者達の育成にも携わり、べヒシュタイン社の高品質スタンダードを教え、アップライトピアノの品質管理も担当している。 「変化を好む私は、色々な種類のハイクオリティーな部品を扱えることに感謝しています。この職での挑戦は、音楽と匠の技、音とタッチを結び付けることだと考えてます。」

品質の証 息をのむような音 ベヒシュタインのアップライトピアノー世界における最高品質市場の先導者

比類ない上品でエレガントなタッチと、美しく、色鮮やかでバランスのとれた声。ベヒシュタインのアップライトピアノは自由自在な演奏を可能にします。さらに、伝統ある丈夫な造りで、次の世代でも使い続けることができます。 160年以上続く優秀さ!どのベヒシュタインピアノもそれぞれ独自の魅力を持っています。あなたの内面を表現してくれるこの相棒は、音楽の世界の新らしい次元を体験させてくれるでしょう。あなたを裏切ることはありません。 ベヒシュタインの音は1853年以来、世界のエリートピアニストを魅了してきました。偉大な芸術家も音楽好きも、自分のメッセージを音楽としてベヒシュタインに捧げてきました。コンサートプログラムや会社のゲストブックには、スターピアニスト達による親しみのこもった言葉が残されています。リスト、ルトスワフスキ、ブラームス、ドビュッシー、ゴドフスキー、ペンデレツキ、レナード・バーンスタイン、セシル・テイラー。そして彼らのベヒシュタイン。我々ベヒシュタインは、このような偉大な芸術家たちと共に歩んできたことを大変誇りに思います。 もちろんプロのピアニストのためだけのピアノではありません。ピアノを弾くことがまたは聴くことが好きな人なら誰でもベヒシュタインの美しい音色に心を揺さぶられることでしょう。ベヒシュタインのアップライトでなら、練習も喜びに変わるでしょう、精巧なアクションの構造、繊細なタッチ、ダイナミクス、そして驚くほど色鮮やかな音色、そのすべてを含んだ自分のピアノが大好きになるでしょう。ベヒシュタインのアップライトピアノは、あなたが求める独特な音色やアクションに応え、最初の一歩から妙技に至るまで寄り添ってくれる親友です。 ベヒシュタインのアップライトピアノは他の楽器に引けをとらない音楽的個性をもっています。歌うような、透き通ったその声はまさに称賛に値します。

気高き音 最高品質アップライトの増音器、アグラフ

ベヒシュタインのアップライトピアノは、弦を固定するために繊細なアグラフが使われています。 この金属が弦をしっかりと固定しながらも、独特の音色を出す役目も果たします。 さらに、弦を最適の位置に固定し、音の長さを決め、アクションの精度を高めているのです。ハンマーが弦の最適な場所をたたき、原音を徐々に強め、より澄んだ音を鳴らします。 ベヒシュタインのアップライトピアノの最も小さな部品においても美学と高品質へのこだわりは怠りません。隅から隅まで全部が傑作品なのです。 ハンマーヘッドはどれも手作業で整音し、調整のあとにチェックされます。匠は針を使って張力とフェルトの弾力を最適にします。この作業がダイナミクスとハーモニーを強化し、色鮮やかな音を作り出します。ハンマーヘッドを整音するにも器用さと、研ぎ澄まされた耳と、フェルトを扱うにも精密さが求められます。

Kartin Schmidt 「ピアノと一体になれた瞬間、これでお客様に気に入ってもらえる、と確信するのです」

カーティン・シュミット氏は2003年からベヒシュタインで働いています。アクションや組み立てなど、様々な角度から猛訓練を積みました。今は若き匠として、世界中のカスタマーサービスを担当し、海外で研修を行い、アジアやアメリカの音楽学校のアフターケアも監督している。彼女はまた、ベヒシュタインの技術部門のナンバーツーであるヴェーナー・アルブレヒトの元で働いている。 「私は変化と挑戦が好きです。整音において、目的は明確です。だから私は全集中力を注いでその目的を達成していくんです。どのピアノも個性的で美しい音をもっていますよ」

継続的なサポート ベヒシュタイン技術アカデミー

ドイツのエリートピアノメーカー、べヒシュタインは、カスタマーサービスの向上に常に励んできました。ここ数十年間、ドイツにおいて、熟練した技術者を育成するために費やした投資は、いま実を結びつつあります。ベヒシュタイン技術アカデミーを通じて、トレーナー達は専門技術を世界のリテーラーや技術者に伝えるようになりました。 従業員向けの研修は必要不可欠であるため、べヒシュタイン技術アカデミーでは、参加者のサービス特性に合ったコースを提供し、世界中のベヒシュタインパートナーがベヒシュタインピアノを最適な状態に保てるようにしている。研修を終えた者に対しては、カスタマーサービス師やコンサート調律師といった公式認定書が発行される。 ベヒシュタインはこうして世界均一の品質基準を保障し、ドイツのピアノメーカーとしての地位を維持し、“数十年にわたり、高い要求を満たし続けていく”という野心に忠実であり続けます。

Werner Albrecht 「世界で最も美しい仕事。ベヒシュタインピアノの音色に最後のひと手間を施していくこと。夢の仕事だ!」

ピアノ製造マイスターのヴェーナー・アルブレヒト氏はベヒシュタインの音の世界に対し情熱を持っています。品質に妥協は許さない厳しい完璧主義者も、ユーモアを忘れることはなく、時間が許せば一流ピアニストのコンサート技師として身軽に世界中を飛び回ります。アルブレヒト氏はベヒシュタインの技術部門における副監督で、べヒシュタイン技術アカデミーの内部サービスの監督でもあります。