2019年12月28日(土)
「聞きやすく美しいドイツ語だなぁ」と初めて聞いたときに思った。ペーター・シュライヤーだった。
F.ディースカウのリートばかり聞いていたが、一瞬で聞きほれた。W.オルベルツのピアノもまたいい。
ドレスデンで84歳で亡くなったと新聞で読んだ。10年以上前に歌手としては引退したと聞いていた。声はやはりその衰えを自分が一番よくわかるのではないだろうか?
バッハの「マタイ受難曲」福音史家が当たり役だったとあったが、断然自分にとってはリートだった。シューベルトが一番多いと思うが、シューマン、メンデルスゾーン、ブラームスもよかった。
ドイツが統一されて30年くらいたつが、東西分断の時代は東ドイツの演奏家は素朴(悪く言えば野暮ったい)というイメージがあった。西側が失ったものを何か感じさせてくれる良さがあるように思う。その代表がシュライヤーだった気がする。