日比谷のセントラム東京にベヒシュタイン・ジャパンのホール、スタジオ、ショールーム機能が移ってもう1年がすぎました。立地の良さから多くの方がお越しになり、ベヒシュタイン・ホフマンがより広まっているのを感じています。
汐留ベヒシュタイン・サロンで行っていた、非常に小ぢんまりとした、自分の理解を確認することももくろんだイベントを再開することにしました(タイトルだけ?)。「イキモノピアノ」、休牧中?と言われるバンドをもじって付けたタイトルですが、案外自分は気に入っています。「古典調律でゴルトベルク変奏曲のアリアを弾く」という回は有名なピアニストにもお越しいただきました。聞く人が2,3人という回もありました。
汐留時代から引き継いで今回はその13回目、「やっぱりすごい」と改めてアップライトピアノを見て、触って、弾いて、聞いてみたいと思います。個人的にベヒシュタインのアップライトを弾いているので、グランドピアノよりも親しみがあります。自分は譜面を見ながら弾くスタイル(暗譜が苦手)なので、譜面台の位置(高さ)が変わるとどうも弾きにくい。早めのパッセージで鍵盤の反応が違う、音の聞こえ方も違うなど、アップライトとグランドの違いを認識し、弾き方、聞き方を変えるということが必要かな?と思っています。
あと少し技術者が普段の「調律」と言われる訪問して行っている作業についても体験してもらえるよう考えています。コンクールやコンサートでグランドピアノを、技術者が作業をしているシーンを思い浮かべると思いますが、数値と感覚(触覚、視覚、聴覚)を併せてアップライトピアノでも作業をしています。「だから何なの?」ということもあるかもしれませんが、興味を持ってもらえるとうれしいです。