本末

2013年10月27日(日)

イブ・アンリ教授のレクチャーコンサートが昨日名古屋であり、その対応の為立ち寄った。
台風の事や、コンクールの日程と重なった事からレクチャーコンサートへの参加者が殆どいなかった事は残念だったが、今日高松で行なわれる同じコンサートのゲネプロを兼ねて、同じ内容でレクチャーを行った。

バイエルン王のルードゥヴィヒ二世は、ワーグナーのオペラを一人で鑑賞したと言う話しを思い出しながらの贅沢な公開ゲネプロだった。

フォルテピアノには大きく分類すると南ドイツ・ウイーン派とイギリス・フランス派と二つの製造流派がある。
フォルテピアノの全盛期と言っていい時代、古典派後期からロマン派の音楽家が異なった製造流派のピアノからインスピレーションを受けたであろう楽曲を、典型的な例を取り上げながら解説・演奏してくださった。

自分が興味深かったのは、ショパンとリストのピアノ表現の差異と、鉄骨や鋼鉄弦を取入れたモダンピアノが生まれた時代の、交響的なピアノ表現の可能性への様々な音楽家のアプローチをモダンピアノでの表現で示して下さった事だ。
スクリヤビン、リストのトランスクリプション数曲、ラフマニノフ、ドビュッシー、ラベルの楽曲を題材に、作曲家が描いた交響的なピアノ演奏に置ける表現の可能性を体験する事ができ、とても素敵な時間だった。

コンクールに向けてのテクニックの練習もとても大切だと思う。しかし、音楽故、パフォーマンスの可能性を聴覚的に体験し、自らのアイデアを構築していく事こそが芸術表現をする人に取ってプライオリティーになってしかるべきでないだろうか。

僕は、大きな音量で抑揚感を感じないスピーディーな演奏を聴いていて、寝る事すらあると言う事実を、コンクールのオーガナイザーの方々に理解してもらいたい。

今回の来日期間中、汐留ベヒシュタインサロンと東京工業大学 社会理工学研究科(Art at Tokyo Tech)でも同じ内容の講座が行なわれる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です