深情

2009年12月5日(土)

今年、フランスのラ・ロックのミュージックフェスティバル (La Roque festival) でも演奏されたピアニストのE氏が八王子工房を訪問された事が、今週の大きな出来事だった。

現在コンサートに来日中の、パリ在住のE氏はレコード会社のエンジニアの方の運転する車で現れた。

MK「ドイツゴシャベリャ~スカネ?」
E氏「ダメ、ミジキャ~センテンスダケ。 フランスゴハ?」
MK「。。。ナラ、エ~ゴデ、、」

と、必然的に短くなった挨拶のあと、E氏は八王子工房の玄関置くに鎮座する2台のベヒシュタイン D型を弾き始めた。
次のバッハの録音を日本で行われるという事だが、バッハのパフォーマンスならばベヒシュタイン。という事で、自分の響きのイメージにふさわしいピアノを借りられるかどうかを試しにいらっしゃたのだ。

「コッチノピアノジブンノコノミデス。モットナガクヒイテテモイイデスカ?」
「モチロン、ドウゾゴユックリ」

おもむろに鞄から平均率の楽譜を取り出され演奏が始まった。
工房の中が、柔らかな響きで充満した。

CB D Auswahl

僕は、いつもppの抑揚と音の消え方に感動した瞬間、音楽に心が掴まれ自分の意識が演奏者の心の中に引きづり込まれていくような錯覚を受ける。
E氏は、見事に旋律を絡めながら、様々な音色を語りかけるように操った。コントラストがさすがに見事だった。
工房は、決して音響が良いといえる場所ではないが、その空間にあわせて響きの構造物が形成され、目をつむると豊かな自然の中にいるような錯覚をうけた。

来年の録音が楽しみだ。

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