語部

2010年10月17日(日)

今日ショパンの命日は、遠藤郁子さんのショパンの演奏会の仕事だった。

スタインウエイの調律の方と時間をずらすため、昨晩、調律を事前にすませておいた。今朝は調律時間を調整し、少し遅めに、初めて仕事をさせていただく遠藤さんとの出会いを想像し、少し緊張しながら会場に向かった。

大田区山王の山王オーディアムには、スタインウェイとベヒシュタインが常設してある。今日の演奏会では、両方のピアノが使用された。

Sanno Audium

リハーサルで、どの曲をどちらのピアノで演奏するか決めていただいた。

Sanno Audium

ベヒシュタインではプレリュードが演奏された。

遠藤さんは、まるで旋律を語って聴かせるがごとく心に声を伝えてきた。
静かだが、完全なる意思をもった旋律は、まるで言葉のようだった。

音量と言う物理的な枠を超え、切々と心に強く語りかけられた。
雨だれのAsは、とても切ない雫だった。

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