2020年1月13日(月)
昨年行われた、第1回杉並公会堂ベヒシュタイン室内楽コンクールのプロ部門で、優勝したピアノトリオのTrio del Arteの記念演奏会が汐留サロンでありました。
モーツァルト、メンデルスゾーン、ブラームスとドイツ・オーストリー系の古典からロマン派への王道トリオのプログラム。
個人的にはメンデルスゾーン、1番の2楽章が特に好きですが、今回の演奏に向けて聞きこんでいると、2番の最終楽章で、いろいろな困難を経て輝かしく終わるのもいいなぁと思いました。ショパンのスケルツォに似ている部分があり、作曲年を見ると、メンデルスゾーンが真似したのか?とも思います。さらにはこの曲の第4楽章に触発されてブラームスもソナタのスケルツォを書いているとか。
ピアノの久保山さん、ヴァイオリンの内野さん、チェロの河野さん、皆さん若くしてこのトリオの熟成度はどうなんだ!と思わずうなるほどの腕前。アイコンタクトも聞いているこちらがドキドキするほどだったと同僚が興奮気味に話してました。満員で熱気に包まれました。
ピアノはソロでもコンチェルトでも歌曲伴奏でもなんでもこなせる楽器ですが、室内楽もいいなぁと十二分に思わせてくれた演奏会でした。ちょっとこのサロンには大きい、ベヒシュタインのフルコンサートグランドですが、時には大きな音で主張し、時には弦を支えてしっかりとまとめる、そういう器の大きな楽器ですね。
次回は5月9日でベートーヴェン、シューベルト、武満徹とまた意欲的なトリオのプログラムです。ピアノの調律をまた任されると思いますので、しっかり予習をしておきたいと思います。
素晴らしい演奏をありがとうございました。