社長のブログNo.26「高松国際ピアノコンクール観戦記―1」

2014年3月21日(金)

相変わらず多忙の毎日で失礼をしております。随分ブログ記述を怠ってまいりました。

 

久しぶりに弊社の26年を経過したところでの戦略の進捗とも関連し、高松国際Pコンにピアノを提供することとなりました。弊社ホームページや、高松国際のホームページでご存知と思います。

 

<敗軍の将、兵を語る>

 

1.3月10日、11日にピアノの選定があり、7倍の競争率を通過した40人が、どのピアノメーカーのもので演奏するか6社の中から選びます。一人15分が与えられ公平を期して、ステージ上の位置を順番に替え、各出場者に6台を試弾してもらう趣向です。試弾する順番も事務局で配慮してあります。
演奏者の側では、それぞれのピアノに触れはするものの、頭の中には、どのピアノメーカーのものを選ぶか既に準備されているという印象です。
事前に演奏者が決めておられるか、メーカーから演奏者に働きかけがなされているという感じです。
私どもはその辺がわからず、この15分に期待をしていました。しかしそれは所詮“無理だ”ということにもっと早く気が付くべきでした。弾きなれているタッチ感と音量で選ぶ、という感じで、Steinwayを筆頭に、Yamaha, Kawai Fazioliが多くの方から選ばれました。幸い、C.BechsteinとBösendorferを選んだ方は一人づつおられました。この両社とも音色は「個性」であり、タッチとの関係の「音色」で、やはり“なじみが薄い”ことが選ばれない理由でしょうか。そこで私どもは、一般受けのするタッチと大音量、というピアノ造りをするか、個性の維持に努めるべきか。これがメーカーも含めた今後の課題となりました。

 

2.続いて、第1次審査の“独目八目”です。
ホール内の異なる席で聴いてみました。最近のホールは「残響」が比較的長く、席によっては“わんわん”鳴ってしまって、音の混ざり具合、減衰する美しさなど期待できない演奏も多くありました。特に、課題曲の近・現代の曲は、いわゆる難曲が多く、ここを“力で押し切る”、という演奏が評価されているのでは・・・という印象です。
結果は、その通りでラフマニノフ、プロコフィエフ、スクリヤビンの小品の情緒の豊かさを感じる場面はありませんでした。それでは審査員を感動させることができないと考えられたのでしょうか。
結局、エネルギッシュな演奏をする奏者が高い評価を受けた、という印象です。
現段階でのベヒシュタインのピアノ造りに関する方針は、従来、同社Schulze社長が述べているように、ヨーロッパの文化・教育の基本である、「個性」のあるピアノを造るということで、加藤と私の間で再確認をしております。今回の経験で、Schulze社長が言っている“ピアノを競争の場に晒すことはしない!”ということがわかった気もします。

 

では、第2次審査はロマン派の曲45分演奏です。更に本選の結果を聴いてまた「独目八目」で述べることとしましょう。

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