165 Jahre C.Bechstein 6

2018年10月1日(月)

研修2日目午後はアップライトの整音になりました。講師はアップライトの組み立て調整をしているAnnaさん。小柄なのにものすごくパワフルで、針刺しの際に「もっと深く刺せ!」と、やさしく指導を受けました。基本的にグランドと同じ要領で、サンプルを作って、それに他を合わせていきます。

この前も書きましたが、この夏ドイツは日本と同じく猛暑で、9月になっても30度以上。緊張と集中とその暑さで指からでなく鼻から血が! ピッカーで刺したのならばともかく、鼻血は情けなかったですね。必死でハンマーにつかないように、そして周りにばれないよう努めました(ばれていたかも)。Annaさんがきれいすぎたからでは?という憶測も流れました。一日の終りにもっとパワーがほしい、柔らかいというものに硬化剤を注入し、翌日チェックするということに。

作業も緊張と集中を要しますが、それ以上にドイツ語のやり取りも集中しました。Annaさんの早い口調にはじめはお手上げ状態でしたが、翌日は少しスピードを落としてもらえたのか理解度もあがりました。

いつも研修の行き帰り、そして休憩の際にショールームを通過しますが、この屋根を開けたグランド並ぶ状態は壮観です。

Concert8も色違いで2台、ぜいたくに並べられていました。常に改良が加えられるベヒシュタイン、細かく見ていくと同じモデルでも若干のマイナーチェンジが施されています。ほんとうに一台一台が「試作品」、そして常に「より良く」という考えの元に作られています。

「コンサート」シリーズ(今までマイスターピースと日本で読んでいた)と「アカデミー」シリーズのパーツの違いを立体的に説明した展示。なんとか日本でも取り入れたいと考えています。内リムと外リムの材の違い、ピン板の違い、響板の削り込みの違いなどそれぞれ響きを考えて作られています。