C.Bechstein S ベヒシュタインベビーグランド展示開始しました(2)

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 この140㎝しかないSの音色とは・・・
 もともとベヒシュタインの音色は華やかでエネルギッシュなタイプというよりは、繊細かつ鮮明な響きが特徴的です。特にSは弦長が短いためインハーモニシティの影響が大きく、その独特の響きに余計拍車がかかっています。スタインウェイや国産ピアノの響きに慣れていると、このSの響きはかなり違和感を覚えるかもしれません。しかし逆にベヒシュタインの音色に慣れていたり、あるいはもともとそういう性質の響きを好む方には、その小ささ故の響きさえも個性的で面白い楽器と捉える傾向にあります。
 つまり各人のピアノの響きに期待するものによって、かなりはっきりと評価の分かれるピアノと言えます。
 グランドピアノに華麗なるダイナミックさを求める方には恐らく明後日の方向にあるピアノでしょう。逆に透明感とタッチによる機微を大切に弾かれる方には、弾き手の心が素直に投影される分、スピリチュアルなレベルで自分と楽器が同一化していくような感覚に陥ります。またピアノはどうしても演奏者と楽器の距離が遠くなりますが、この小さなサイズの楽器はまるでギターを弾くように自分の懐で弾いているような楽器との一体感も感じられます。
 弦長の短さに加え響板の小ささも、より透明感を強調している部分です。これだけ小さな響板面積にも拘らずベヒシュタイン特有のカットオフバーを搭載し、音波の乱反射を防ぎ音のクリアさを強調しています。
 弾き込むたびに心が安らぐベヒシュタインS。是非一度お試しください。 

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