2021年7月17日(土)
9月23日に杉並公会堂でトリオデルアルテの演奏会がある。その時にプログラムされているのがアレンスキーのピアノトリオの1番。
ロシアのピアノトリオはチャイコフスキーがニコライ・ルビンシュタイン追悼で作曲したのをきっかけに、ある人物を偲んで作られたものがいくつかある。
アレンスキーのもチェリストのダヴィドフ追悼の意を込めて作曲されたものだが、ラフマニノフのトリオ2番はチャイコフスキーを、そしてラフマニノフを悼んでピアニストで名教師のゴリデンウェイゼルも同じくトリオを作っているらしい(これは聴いてみたい)。
ヴァイオリンの愁いを帯びたメロディーをチェロが引き継ぐ第1楽章、チェリスト追悼というだけあって、チェロのパートも充実している。今からどういう演奏を聞かせてくれるのか期待してしまう。
常設ピアノトリオではトップの座をずっと維持してきたボザールトリオ。近年はそのピアノをずっと務めていたプレスラーは超高齢にもかかわらずソロで活動している。自分の好きなフィリップスレーベルから多くのCDが出ているのでついつい集めてしまうトリオである。
2番はヴァリエーションを含むが、これはチャイコフスキー、ラフマニノフのものを意識しているのだろう。各楽器の力量がすごくわかる編成なので、奏者は気が抜けない(抜いていないと思いますが)。