本社ショールームの小林です。
弾き比べ第1弾に続き、第2弾では、L-167、A.160、WH162Pの3台を弾き比べようと思います。
「C.BECHSTEINコンサートシリーズ」、「C.BECHSTEINアカデミーシリーズ」、「HOFFMANNプロフェッショナルシリーズ」と各シリーズからそれぞれ奥行167cm、169cm、162cmと同程度の長さのピアノを選んでみました。
シリーズ事にどのような違いを見せてくれるのか楽しみですね。
それでは、早速弾き比べに入ってみましょう。
- L-167(BECHSTEINコンサートシリーズ 167cm)
まずはL-167。
ホールの隅々まで堂々と響き渡るような非常に豊かな音量が実に特徴的です。
それでいて、fffを出した際にも音幅の限界を感じさせないところに、このピアノの一番良いところが詰まっているように思います。
一般的ピアノで、このサイズで限界ギリギリの大音量だと、どうしても耳に優しくない鋭い音になりがちですが、L-167だと限界でも豊かで太く柔らかい音が鳴るのです。
この音体験に出会うと、小型グランドに対する考えが変わってしまう事間違いなしです。
小ホールであれば、まず間違いなくホールの隅々まで音を響き渡らせることが出来るでしょう。
まだまだ書きたいことはあるのですが、紙幅が足りなくなりそうなのでこのあたりで…
- A.160(C.BECHSTEINアカデミーシリーズ 167cm, 2020年11月中旬 本社ショールーム新規入荷予定!)
次にA.160。
皆様ご存じ、ベヒシュタイングランドで一番人気のあるモデルですね。
THE BECHSTEIN サウンドといった、クリスタルのようなキラキラした音色が特徴です。
その音の磨かれ方は唯一無二と言ってよいと思います。
宝石のような音のきらびやかさは前述のL-167よりも上かもしれません。
真価を発揮するのは、複雑に声部(メロディー)が絡まりあった曲で、ペダルを踏んでも非常に心地よい塩梅で色々な声部(メロディー)が分離して聴こえてきます。
この体験はベヒシュタインならではのものでしょう。
- WH162P(HOFFMANNプロフェッショナルシリーズ 162cm)
さて、最後にWH162Pです。
ベヒシュタインのセカンドブランドとして展開しているホフマンですが、セカンドブランドという表現だけでは言い表せないような独自の個性を感じます。
ホフマン全般に言える事ですが、弱音での繊細な表現が大変に気持ち良いです。
これはこのWH162Pにおいても健在で、硬質な弱音から柔らかい弱音に音色を変化させるような、少しのタッチの差で音の質が変わるところで、特にこの楽器の弾きやすさを実感します。
変化が美しく音として表れ、この曲を弾いて良かったと思わせてくれる感動のある楽器でもあります。
と、3台の弾き比べでした。
やはり、同程度の長さとはいえシリーズごとにピアノから受ける印象は大きく違いました。
各楽器に対するイメージは持っていただけましたでしょうか?
今回ご紹介したピアノは、
C.BECHSTEINコンサートシリーズ L-167
C.BECHSTEINアカデミーシリーズA.160
HOFFMANNプロフェッショナルシリーズ WH162P
の3台です。
個人的には、音響(コンサート)、明晰さ(アカデミー)、繊細さ(ホフマン・プロフェッショナル)
といった印象を受けました。
ご自分で弾かれると、また別の感想をお持ちになるかもしれません。
3台とも千歳烏山の本社ショールームにございますので、いつでも弾きに来てくださいね!
お待ちしております。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
本社ショールーム 小林