2023年6月7日(水)
先月恵比寿の日仏会館で堀江さんのフォーレ、ドビュッシーをベヒシュタインで聴きました。ホールの響きが足りなく、だいぶ苦労されていましたが、雨の中ノクターンはじめ即興曲などしっとりと響きました。
そこでフォーレのピアノ曲をいろいろ聞いていて、もちろんJ.ユボーやJ.P.コラールのもよいですが、5年ほど前にも掲載したダルベルトのフォーレをまた引っ張り出してきました。ダルベルトは学生の頃はむしろフォーレは嫌いだった、しかしユボーのクラスでフォーレを学び変わっていった、その室内楽を通して好きになっていったとライナーノーツにはある。(このCDよりも前に亡くなったアンゲリッシュとの共同でフォーレの室内楽全集も録音している)
作品63の変ニ長調は、ベヒシュタインの高音のクリアな響きが存分に生かされた演奏ではないかなと思います。フォーレはしっとりとした肌触りの曲が多い気がします。日本には梅雨があり、蒸しっとした感じが嫌いですが、気温が上がらずしっとりとした曇り、または小雨の日はフォーレのノクターンはいいなぁと繰り返しきいております。関東地方まだ梅雨入りしていませんが、この先1-2か月ほどはフォーレを聞いて心を穏やかに、しましょう。