2021年2月1日(月)
この人もまた亡くなったのかと(詳しく言えば昨年末だったと新聞で読んだ)。
安野光雅氏の絵本と言えば、子供のころに見た、森の中にいろいろな動物が隠れている絵本、ちょっと怖い、そして不思議だなという記憶がある。
旅の絵本が有名で、帽子をかぶった旅人をめくるページごとに探すのが楽しく、自分だけでなく子供らも我れ先に見つけては「ここ!」と指さしていた。いつも船や馬などでその土地にたどり着き、いろいろな街を一巡りしてまた去っていくというストーリー、文字が無くても楽しい絵本だ。(日本バージョンもあるが、そこに旅人がいたかはよく覚えていない)
他にもヨーロッパの街並み、名所などをさらっと水彩画で仕上げた画集も数冊持っているが、気のきいた文章と相まって心落ち着く、そしていつか訪れてみたいと思わせてくれる。
ゲーテの「イタリア紀行」にもスケッチをしていたら村人に興味を持たれ、騒ぎになったとあるが、安野氏がスケッチをしていたら、絶対皆足を止めて見て騒ぎになるのでは? 自分だったらずっと見ているだろう。
その業績を挙げればきりがないくらい、ふしぎな絵や数字にまつわる本も多数。自身のことについてのエッセーも面白かった。
音楽とはあまり関係がないが、その言葉の無い絵本は、見ているだけで何か物語が聞こえてくる気がした。いつか津和野の美術館にも行きたいと思っている。
安藤光雅、大好きな画家でした。お亡くなりになったんですね。最初に購入したのは「ロマンティック街道」でした。とても印象的でしたのでその後、実際に訪れたほどです。ご冥福をお祈りします。