2020年以降、新型コロナウィルスに翻弄されている世界です。日本の場合、その発端となったクルーズ船が映画で取り上げられるなど、少しは過去になりつつあるのでしょうか? この猛暑の中でも、マスク姿の方もまだまだ多く見受けられます。新しい世界となって定着していくのでしょう。
ピアノ業界も当初緊急事態宣言が日本で発令された時は、「もうだめかもしれない」という雰囲気が漂いました。弾いてみないとわからない楽器を売るのに、お店に来てもらえない。今でいう「詰んだ」という状況でした。しかし、いろいろと人間は考えるもので、オンラインでの試弾や完全予約制にして来店してもらうなど、今まで「?」と思っていたことをやり始めると、何とかなるかもしれないと思えてきました。
抑制されるとその反動で「何かしたい!」「買いたい!」という欲求が高まるのか、宣言解除後は再びピアノブームか?というくらいに売れたという話を聞きました。ピアノだけでなく、あらゆる楽器、そしてモノが動き出した感じがあり、特にインターネットを介してのモノの流通が増えました。とてもいいことのように思えましたが、それが新たな問題を生み出していきます。運送量の「爆上がり」です。世界中でとにかくモノの流通が増え、それに関わる全てのモノが値上がりしだしました。当然といえば当然ですが、それらはモノに上乗せされ、日本においてピアノもここ数年でとんでもない値上げとなっています。それでも売れていた時期はいいのですが(いいのかどうかはこちら都合の考えですが)、やがて売れなくなっていき、、、というのが現在の状況です。円安も輸入品を扱う業界は厳しいですね。
インスタグラムなど自分もやっていますが、スマホやPCの画面を見ている時間が格段に増え、そしてその反応に一喜一憂したり、新しいつながりもできたり。すごいスピードで変化していくことに必死でついていく日常となっています。
しかしそのおかげで広まった「オンライン」技術。コンクールの模様をLiveで地球の裏側でも見られる、聴ける、となかなか想像もできませんでした。この秋、また寝不足の日があるかもしれません。
次回は「作曲家のピアノ」です。