キスマークのついたピアノ

2025年4月13日(日)

 

それは昨年亡くなったフジコ・ヘミングさんのキスマークです。都内某施設にあるベヒシュタインのフルコンサートグランドに、それがあるのを見たことがあります。

おそらく周りの誰かにのせられて(勧められて)のことだったと思いますが、お茶目な人なんだなと思いました。

その後もう一度、別のピアノでキスマークのついたものを見る機会がありました。本当にピアノが好きな人なんだな、と思うことにしました。いずれにしても油性マーカーではないので、いつかは薄れたり消えていってしまう可能性があり、はかない気もいたします。

ピアニストのサイン入りのピアノはよく見ますが、いったい誰の?というサインもあります。すぐわかる人はいいのですが、名前を聞いてもわからない場合もあります。今はすぐに検索ができる時代なので、興味があれば調べますが、「ふーん」というくらいでおわることもしばしば。グランドピアノの場合、金属フレームに書かれることが多いですが、アップライトピアノの場合はちょっと考えます。屋根を開けないとフレームは見えませんし、前パネルだと目立ちすぎるし。でも見せたい。一番最近では屋根の裏側に入れてもらった記憶があります。前パネルの裏側にあった時は、調律時に外して気づきました。しかも誰のサインかわからない。

キスマークは過去2回でしたが、手形なんかももしあったら面白いかもしれないですね(すでにどこかにあると思いますが)ラフマニノフやポリーニなど手が大きかった人のは迫力があると思います。ショパンやリストは意外に小さかったとも言われています。(鍵盤がそもそも細かった、寸法が定まっていなかったとも)

次回は「クララのピアノ」です。