なんと立派なピアノ

2026年5月27日(水)

 

「なんと立派な平城京」、は710年と皆さん日本史で覚えたのではないでしょうか? 調律の専門学校でも年号を覚える試験がありました。2009年に「ピアノ300年」とメディアも特集を組んだりしていましたが、ピアノ調律科においては、1709年が最も重要な年号だった時代がかつてありました。

約25年前,、フィレンツェ・メディチ家の楽器管理人のB.クリストフォーリが、現在のピアノの原型を1709年に発明した、と自分は覚えました。しかし近年それは正しくなく、17世紀末(1690年代)にはすでにできていたとする説が採られています。詳しくは省きますが、この「歴史の年号を覚える問題」は、便利な反面、誤解も招きやすいかなと自分も思います。

必死で覚えた年号は結構今でも覚えていますが、実際今の歴史の勉強では微妙に変わってきていて驚くこともしばしば。(鎌倉幕府成立は「いい国作ろう鎌倉幕府」と覚えた1192年は、最近では1185年と改まっています)

需要が少ないので、語呂合わせのような覚え方が定着していないピアノ業界ですが、1709年以外にもホーキンスが制作したアップライトピアノのできた年(1800年)や、グランド・ピアノの連打性を格段に高めた、S.エラールのダブル・エスケープメント・アクションの開発年(1821年)などは重要です。ベヒシュタインでは1、853年という創業年をまずは覚えました。スタインウェイとブリュートナーも同年創業で、日本史ではペリー来航年として覚えましたね。カール・ベヒシュタインの生まれた年1826年はH.パープがフェルトハンマーの特許を取得した年でもあります。

また、年号だけでなく、最近ではウクライナ・ロシアの戦争で、今までロシア語で覚えていた地名をウクライナ語で表記しだしたり、(キエフはキーウに、チェルノブイリはチョルノービルに)すっかり固くなったおじさんの頭にはなかなか入ってこないこともあります。ちなみにドイツ語では「東京」は”Tokyo”ではなく”Tokio”なんです。沢田研二の曲や、元ジャニーズのグループ名でもありましたね。

打弦機構のピアノができておよそ330年?、すっかり立派になったのですが、今後もいろいろと価格だけでなく変化していくのではないか?と思います。

次は「にせものピアノ」です。